2013年6月17日月曜日

エクセルでできる広告予算の最適化を考える     その1

■背景

ここでいう広告は主にWEB広告です。
近頃では単にWEB広告といっても様々な形態やメディアがあり、
その配分を考えるだけでも大変な労力になります。

■問題

前にいた会社では、まれに「広告の予算を最適化して欲しい」との
依頼を受けていました。

仕事に手を付ける前に、まずは調査と、
【広告 予算 最適化】とググってみても、
イグニッションワンなどのツール類がでてくるだけで、
中々情報を得られないという苦労をしました。
※甘い考えですみません。。。

そこで仕方なくモデルをつくり、
エクセルのソルバーを使って試行錯誤してみました。
しかし、最も効率の良いメディアに一点張りするのが最適という
結論しか導き出せなかった経験があります。

単純にCVRだけで予算配分することを考えてしまうと、
最もCVRが高いメディアのみに予算を配分することが理想となります。
しかし、実際問題はそうはいかないものです。

■解決策への糸口をつかむ

この問題を根本から考えてみました。

まずゴールから考えます。
そもそも理想的な広告の出稿条件は下記の2点に絞られます。
・できるだけ多くのCVを獲得する
・できるだけ安く広告を出稿する

この条件だけだと、
・出稿期間内のCV数が多いメディア
・出稿期間内のCPAが良いメディア
に偏ってしまい、結局、
最も効率の良いメディアに一点張りという
結論になってしまいがちになってしまいます。

ここで、思考が停止したのですが、発想を変えました。

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同じ予算管理で最適化が行われている分野は金融工学。
具体的にはポートフォリオ最適化の話を広告に置き換えることはできないか?

大学院時代に受けた金融工学の内容を思い出しました。
確か大事なのはポートフォリフォリオの、

・平均 (収益)
・分散 (ボラティリティ)

だったかと、、これを広告に置き換えると、

・平均 (CV)
・分散 (日々のCV獲得安定性)

になるのではないかと。

すなわち、広告の理想的な運用方法を
・できるだけ多くのCVを獲得する
・できるだけ安く広告を出稿する
・できるだけ安定的にCVを獲得できる広告に出稿する<追加>

とすると最適化の問題に帰着させることができ、
エクセルでも解けてしまうのではないかと思ったりしました。

~つづく~
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